資格活用法 ~勤務か開業か~
■勤務社会保険労務士と開業社会保険労務士
社会保険労務士試験に合格するということは、ゴールではなくここからが本当のスタートになります。これから社会保険労務士として活躍していくためにどのような準備をすればよいのか見ていきましょう。
社会保険労務士としての勤務形態は大きく分けて2種類あります。
「開業社会保険労務士」
自分で事務所を開き独立開業する。
「勤務社会保険労務士」
企業内で資格を活かしながら働く
同じ社会保険労務士でも活躍方法はガラッと変わってきます。各資格学校で開催されている開業セミナー出席や、知り合いに社会保険労務士がいれば開業体験談を聞いてみるのが良いかもしれません。自分の適性や職歴、これからの人生設計などを考えて総合的に判断することになります。
「開業社会保険労務士」を目指す
前職で社会保険関連の仕事をされていて、知識がある方などは開業社会保険労務士を目指す場合が多いようです。もし知識に不安があるようならばハローワークや労働基準監督署で社会保険労務士資格を有する求人が出ている場合がありますので、何年かそこで働きながらスキルアップをして独立開業を目指すのも1つの選択肢かもしれません。
よく社会保険労務士は、電話・FAX・パソコンがあれば開業できると言われており、飲食店などの開業に比べて低リスクで開業することができます。では実際どのくらいの開業資金が必要なのでしょうか。
自宅を事務所にするにしても①電話②FAX③コピー機④パソコン⑤名刺⑥文房具やその他の経費がかかることが考えられます。
その他、当面の事務所維持のための運転資金を考えると200~300万円は開業資金として考慮しておいたほうがよいでしょう。また、通常の生活費もかかるので注意が必要です。
独立開業するにあたって一番の課題は顧客開拓でしょう。たとえば社会保険労務士会が主催する研修会や、異業種の勉強会に参加することで色々な人とのつながりができます。そうすることで、すぐにお客つくとは限りませんが顧客獲得につながるチャンスが広がっていくでしょう。
自分の努力や工夫次第でいくらでも成功の道はあります。能力主義、定年なしの世界ですので、自分自身の努力で自分の人生を切りひらいていってください。
「勤務社会保険労務士」になる
全国で4万人近い社会保険労務士のうち約6割が「開業社会保険労務士」、約4割が「勤務社会保険労務士」として活躍しています。そのうち「勤務社会保険労務士」には2種類あります。
①社会保険労務士事務所に就職する方法
社会保険労務士の資格を取得したはいいが、実務経験がなく開業に向けての知識を高めたい方は社会保険労務士事務所で経験を積む方法があります。
社会保険労務士業務は受験勉強では出題されない複雑で、奥深い部分が多くありますので独立開業という目標を設定して、経験豊富な先輩社会保険労務士のもとで修行させていただくのも大きなメリットとなります。
②現在勤務している会社で資格を活かす方法
現在働いている会社で必要と感じて資格を取得した方も多いのではないでしょうか。人事や労務、総務関係の仕事に従事している方にとっては、勉強した知識がふだんの業務に直結します。仕事の幅も広がり社内やお客様からの信頼も大きくなることでしょう。
また、資格手当を支給している会社であれば収入も増えますし、有資格者であれば希望部署への異動や転・就職の際に有利に働き、さらなるステップアップにつながります。
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公開日:
最終更新日:2020/09/03